2 外来化学療法の評価の充実


キーワード|外来化学療法加算

平成24年度診療報酬改定の改定項目

外来化学療法の評価の充実 骨子【Ⅰ-9-(2)】

第1 基本的な考え方
現在、外来化学療法加算において、通常の点滴よりも手厚い体制や設備のもと、外来における化学療法が行われることを評価している。
がんに対する化学療法については、狭義の抗悪性腫瘍剤のみならず、ホルモン剤などが用いられる様になり、投与経路や管理の必要性が多様化している。また、いわゆる分子標的治療薬については、がんの化学療法だけでなく、自己免疫性疾患等にも使用されており、その際は、化学療法と同様の管理が必要な場合もある。
これらの実態を踏まえ、外来化学療法加算について、薬剤のリスクや管理体制に応じた評価体系に見直す。

第2 具体的な内容

外来化学療法加算について、評価の趣旨に鑑み、重篤な感染症を起こす可能性があることや緊急処置を直ちに実施できる体制が必要であるなどの要件を満たす薬剤を使用する場合について、その実態を踏まえ評価区分を見直す。

現行 改定 
【外来化学療法加算】
イ 外来化学療法加算1 550点
(15歳未満の患者に対して行った場合は750点)






ロ 外来化学療法加算2 420点
(15歳未満の患者に対して行った場合は700点) 
【外来化学療法加算】
1 外来化学療法加算1
 イ 外来化学療法加算A
 (1) 15歳未満 780点(新)
 (2) 15歳以上 580点(新)
ロ 外来化学療法加算B
(1) 15歳未満 630点(新)
 (2) 15歳以上 430点(新)
2 外来化学療法加算2
 イ 外来化学療法加算A
 (1) 15歳未満 700点(新)
 (2) 15歳以上 450点(新)
 ロ 外来化学療法加算B
 (1) 15歳未満 600点(新)
 (2) 15歳以上 350点(新)


[算定要件]
① 外来化学療法加算Aは、添付文書の「警告」もしくは「重要な基本的注意」に、「緊急時に十分対応できる医療施設及び医師のもとで使用すること」又は「infusion reaction 又はアナフィラキシーショック等が発現する可能性があるため患者の状態を十分に観察すること」等の趣旨が明記されている抗悪性腫瘍剤、又はモノクローナル抗体製剤などヒトの細胞を規定する分子を特異的に阻害する分子標的治療薬を、静脈内注射、動脈注射、点滴注射、中心静脈注射など、G000以外によって投与した場合に算定する。
② 外来化学療法加算Bは、外来化学療法加算A以外の抗悪性腫瘍剤(抗ホルモン効果を持つ薬剤を含む)を使用した場合に算定する。
③ いずれも入院中の患者以外の悪性腫瘍の患者に対して、抗悪性腫瘍剤による注射の必要性、副作用、用法・用量、その他の留意点等について文書で説明し、同意を得て、外来化学療法に係る専用室において、悪性腫瘍の治療を目的として抗悪性腫瘍剤等が投与された場合に算定する。

[施設基準]
外来化学療法加算1
① 外来化学療法を実施するための専用のベッド(点滴注射による化学療法を実施するに適したリクライニングシート等を含む。)を有する治療室を保有していること。なお、外来化学療法を実施している間は、当該治療室を外来化学療法その他の点滴注射(輸血を含む。)以外の目的で使用することは認められないものであること。
② 化学療法の経験を5年以上有する専任の常勤医師が勤務していること。
③ 化学療法の経験を5年以上有する専任の常勤看護師が化学療法を実施している時間帯において常時当該治療室に勤務していること。
④ 化学療法に係る調剤の経験を5年以上有する専任の常勤薬剤師が勤務していること。
⑤ 急変時等の緊急時に当該患者が入院できる体制が確保されていること又は他の保険医療機関との連携により緊急時に当該患者が入院できる体制が整備されていること。
⑥ 実施される化学療法のレジメン(治療内容)の妥当性を評価し、承認する委員会を開催していること。当該委員会は、化学療法に携わる各診療科の医師の代表者(代表者数は、複数診療科の場合は、それぞれの診療科で1名以上(1診療科の場合は、2名以上)の代表者であること。)、業務に携わる看護師及び薬剤師から構成されるもので、少なくとも年1回開催されるものとする。

外来化学療法加算2
① 外来化学療法を実施するための専用のベッド(点滴注射による化学療法を実施するに適したリクライニングシート等を含む。)を有する治療室を保有していること。なお、外来化学療法を実施している間は、当該治療室を外来化学療法その他の点滴注射(輸血を含む。)以外の目的で使用することは認められないものであること。
② 化学療法の経験を有する専任の常勤看護師が化学療法を実施している時間帯において常時当該治療室に勤務していること。
③ 当該化学療法につき専任の常勤薬剤師が勤務していること。
④ 急変時等の緊急時に当該患者が入院できる体制が確保されていること又は他の保険医療機関との連携により緊急時に当該患者が入院できる体制が整備されていること。
⑤ 外来化学療法加算の届出に当たっては、関節リウマチ患者及びクローン病患者に対するインフリキシマブ製剤の投与についても、悪性腫瘍の患者に対する抗悪性腫瘍剤の投与と同等の体制を確保することが原則であるが、常勤薬剤師の確保が直ちに困難な場合であって、既に関節リウマチ患者及びクローン病患者の診療を行っている診療所であって、改正前の外来化学療法加算の算定を行っている診療所については、外来化学療法加算2の届出を行うことができる。