5 NICU入院患者等の後方病床の充実


キーワード|新生児特定集中治療室退院調整加算|ハイリスク妊産婦共同管理料|ハイリスク妊娠管理加算|ハイリスク妊娠管理加算|重症児(者)受入連携加算|超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算|救急・在宅重症児(者)受入加算|在宅患者緊急入院診療加算|訪問看護療養費|在宅患者訪問看護・指導料

平成24年度診療報酬改定の改定項目

NICU入院患者等の後方病床の充実 骨子【重点課題1-1-(2)】

第1 基本的な考え方
ベッド満床を理由に受入に至らなかった産科・周産期傷病者搬送事案は減少しているものの、総搬送事案数は増加しており、引き続き、NICUと後方病院との医療連携を推進する。また、小児患者については特に在宅と入院の連携が重要であることから、これらの円滑な連携を推進する。

第2 具体的な内容

1.新生児特定集中治療室における退院調整の充実

新生児特定集中治療室退院調整加算について、新生児特定集中治療室の勤務経験のある看護師が退院調整に参画することを要件としたうえで評価を引き上げる。また、超低出生体重児(出生時体重1,000g未満の児)、極低出生体重児(出生時体重1,500g未満の児)等、長期入院が見込まれる者については退院支援計画策定時と退院時の2回算定可能とする。

現行 改定
【新生児特定集中治療室退院調整加算】
(退院時1回) 300点




[算定要件]
新生児特定集中治療室管理料を算定したことがある患者に対して、退院調整を行った場合に、退院時に1回に限り算定する。










[施設要件]
① 当該医療機関内に、退院調整に関する部門が設置されていること。
② 当該部門に退院調整に係る業務に関する十分な経験を有する専従の看護師又は専従の社会福祉士が一名以上配置されていること。 
【新生児特定集中治療室退院調整加算】
1 新生児特定集中治療室退院調整加算1(退院時1回) 600点(改)
2 新生児特定集中治療室退院調整加算2
 イ 退院支援計画作成加算(入院中1回) 600点(新)
 ロ 退院加算(退院時1回) 600点(新)

[算定要件]
1 新生児特定集中治療室退院調整加算1
新生児特定集中治療室管理料を算定したことがある患者に対して、退院調整を行った場合に、退院時に1回に限り算定する。
2 新生児特定集中治療室退院調整加算2
イ 退院支援計画作成加算
新生児特定集中治療室管理料算定したことがある超低出生体重児(出生時体重1000g未満の児)、極低出生体重児(出生時体重1500g未満の児)等、長期入院が見込まれる患者に対して、退院調整を行った場合に入院中に1回に限り算定する。
ロ 退院加算
退院支援計画作成加算を算定した患者が当該退院支援計画に基づく退院調整により退院した場合に、退院時に1回に限り算定する。

[施設要件]
① 当該医療機関内に、退院調整に関する部門が設置されていること。
② 当該部門に新生児の集中治療及び退院調整に係る業務に関する十分な経験を有する専従の看護師が一名以上、又は新生児の集中治療及び退院調整に係る業務に関する十分な経験を有する専任の看護師及び専従の社会福祉士がそれぞれ一名以上配置されていること。



2.ハイリスク妊産婦に対する医療の充実

(1) リスクの高い妊産婦に対し、必要な医療がより円滑に提供されるよう、ハイリスク妊産婦共同管理料の対象患者について、その評価を引き上げるとともに他のリスクの高い妊産婦に係る加算との整理を行う。

現行 改定
【ハイリスク妊産婦共同管理料1】 500点
【ハイリスク妊産婦共同管理料2】 350点

[対象者]
① 妊婦であって次に掲げる状態にあるもの
妊娠22週から32週未満の早産、妊娠高血圧症候群重症、前置胎盤、妊娠30週未満の切迫早産、心疾患、糖尿病、甲状腺疾患、腎疾患、膠原病、特発性血小板減少性紫斑病、白血病、血友病、出血傾向、HIV陽性、Rh不適合
② 妊産婦であって次に掲げる状態にあるもの
妊娠22週から32週未満の早産、40歳以上の初産婦、分娩前のBMIが35以上の初産婦、妊娠高血圧症候群重症、常位胎盤早期剥離、前置胎盤、双胎間輸血症候群、心疾患、糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、白血病、血友病、出血傾向、HIV陽性 
【ハイリスク妊産婦共同管理料1】 800点(改)
【ハイリスク妊産婦共同管理料2】 500点(改)

[対象者]
① 妊婦であって次に掲げる状態にあるもの
妊娠22週から32週未満の早産、妊娠高血圧症候群重症、前置胎盤、妊娠30週未満の切迫早産、多胎妊娠、子宮内胎児発育遅延、心疾患、糖尿病、甲状腺疾患、腎疾患、膠原病、特発性血小板減少性紫斑病、白血病、血友病、出血傾向、HIV陽性、Rh不適合
② 妊産婦であって次に掲げる状態にあるもの
妊娠22週から32週未満の早産、40歳以上の初産婦、分娩前のBMIが35以上の初産婦、妊娠高血圧症候群重症、常位胎盤早期剥離、前置胎盤、双胎間輸血症候群、多胎妊娠、子宮内胎児発育遅延、心疾患、糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、白血病、血友病、出血傾向、HIV陽性



(2) リスクの高い妊産婦に対し、必要な医療がより円滑に提供されるよう、ハイリスク妊娠管理加算、ハイリスク分娩管理加算の評価を引き上げる。 

現行 改定
【ハイリスク妊娠管理加算】(1日につき) 1,000点
【ハイリスク分娩管理加算】(1日につき) 3,000点 
【ハイリスク妊娠管理加算】(1日につき) 1,200点(改)
【ハイリスク分娩管理加算】(1日につき) 3,200点(改) 



3.障害者施設等入院基本料、特殊疾患入院医療管理料、特殊疾患病棟入院料については、NICU設置医療機関とあらかじめ連携しNICUに入院していた患者を受け入れた場合の加算が設けられているが、同加算の引き上げを行うとともに、これを一般病棟入院基本料(13対1、15対1に限る。)、療養病棟入院基本料、有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料にも拡大する。


現行 改定
【障害者施設等入院基本料】【特殊疾患入院医療管理料】【特殊疾患病棟入院料】(入院初日)

重症児(者)受入連携加算 1,300点

[算定要件]
他の保険医療機関から転院してきた者であって、当該他の保険医療機関において新生児特定集中治療室退院調整加算を算定したものである場合に算定する。 
【障害者施設等入院基本料】【特殊疾患入院医療管理料】【特殊疾患病棟入院料】【一般病棟入院基本料(13対1、15対1に限る。)】、【療養病棟入院基本料】、【有床診療所入院基本料】、【有床診療所療養病床入院基本料】(入院初日)
重症児(者)受入連携加算 2,000点(改)

[算定要件]
他の保険医療機関から転院してきた者であって、当該他の保険医療機関において新生児特定集中治療室退院調整加算を算定したものである場合に算定する。 



4.超重症児(者)、準超重症児(者)の受入が救急医療機関の一般病床で進む傾向がみられることから、特に、後方病床における取組も推進されるよう、超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算を療養病棟入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料を算定している医療機関においても算定可能とする。


現行 改定
【超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算】

[算定可能病床]
一般病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、障害者施設等入院基本料、有床診療所入院基本料、特殊疾患入院医療管理料、小児入院医療管理料、特殊疾患病棟入院料 
【超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算】

[算定可能病床]
一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、障害者施設等入院基本料、有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料、特殊疾患入院医療管理料、小児入院医療管理料、特殊疾患病棟入院料



5.現在、在宅からの入院の場合のみで評価されている初期加算を、救急医療機関からの転院の場合にも算定可能とする。


現行 改定
【超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算】注3(1日につき)
在宅重症児(者)受入加算 200点

[算定要件]
自宅から入院した患者である場合に、入院日から5日に限り算定する。 
【超重症児(者)・準超重症児(者)入院診療加算】注3(1日につき)
救急・在宅重症児(者)受入加算 200点

[算定要件]
自宅から入院した患者又は他の保険医療機関から転院してきた者であって、当該他の保険医療機関において特定集中治療室管理料の注2に規定する小児加算、小児特定集中治療室管理料、又は新生児集中治療室管理料、新生児特定集中治療室管理料を算定したものである場合に、入院日から5日に限り算定する。 



6.在宅医療への移行を円滑なものとするため、在宅患者緊急入院診療加算を小児入院医療管理料算定病床でも算定可能とする。


現行 改定
【在宅患者緊急入院診療加算】

[算定可能病床]
一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、障害者施設等入院基本料、有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料 
【在宅患者緊急入院診療加算】

[算定可能病床]
一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、障害者施設等入院基本料、有床診療所入院基本料、有床診療所療養病床入院基本料、小児入院医療管理料
 


7.長時間訪問看護の算定要件の見直し

(1) 長時間訪問看護の対象を、小児については人工呼吸器を装着していない超重症児・準超重症児にも拡大し、当該患者の回数制限を3回にする。
(2) 特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている者を追加する。
(3) 特別な管理を必要とする患者(特掲診療料の施設基準等別表第八に掲げる状態等にある者)を追加する。
(4) 医療保険下の長時間訪問看護は2時間以上提供した場合から算定可能となっているが、介護保険との整合をとるため、90分以上から算定できることとする。

(特掲診療料の施設基準等別表第八に掲げる状態等にある者)
一 在宅悪性腫瘍患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
二 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
三 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
四 真皮を越える褥瘡の状態にある者
五 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

(訪問看護療養費)

現行 改定
別に厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者に対し、訪問看護ステーションの看護師等が、長時間にわたる指定訪問看護を実施した場合には、長時間訪問看護加算として、週1日を限度として、所定額に5,200円を加算する。



【厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者】
別表第七の三 在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料に規定する長時間の訪問を要する者
・人工呼吸器を使用している状態にある者 
別に厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者に対し、訪問看護ステーションの看護師等が、1回の訪問看護の時間が90分を超える長時間にわたる指定訪問看護を実施した場合には、長時間訪問看護加算として、週1日を限度として、所定額に5,200円を加算する。
ただし、15歳未満の超重症児・準超重症児の者に限り、週3回までを可能とする。

【厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者】
別表第七の三 在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料に規定する長時間の訪問を要する者
・人工呼吸器を使用している状態にある者
・長時間の訪問看護を必要とする15歳未満の超重症児・準超重症児
注)準・超重症児長時間訪問看護加算の対象となる準・超重症の状態は、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(平成22年3月5日保医発0305第2号)」別添6の別紙14の超重症児(者)判定基準による判定スコアが10以上のものをいう。
・特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている者
・特別な管理を必要とする者(特掲診療料の施設基準別表第八に掲げる者)


(在宅患者訪問看護・指導料)

現行 改定
長時間訪問看護・指導加算は、厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者に対して、1回の訪問看護の時間が2時間を超えた場合について、週1回に限り算定できるものとする。

【厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者】
訪問看護療養費に同じ 
長時間訪問看護・指導加算は、厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者に対して、1回の訪問看護の時間が90分を超えた場合について週1回に限り算定できるものとする。

【厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者】
訪問看護療養費に同じ