3 効率的かつ質の高い訪問看護の推進


キーワード|複数名訪問看護加算|褥瘡専門訪問看護料褥瘡専門訪問看護・指導料精神科訪問看護指示料特別訪問看護指示加算精神科訪問看護基本療養費精神科訪問看護・指導料

平成24年度診療報酬改定の改定項目

効率的かつ質の高い訪問看護の推進 骨子【重点課題2-5-(3)】

第1 基本的な考え方
1.在宅医療を受ける難病、がん、小児の利用者が増加し、訪問看護のニーズは多様化している。一方で、小規模事業所が多く、増加する需要や多様なニーズに対応するためには、効率的かつ質の高い訪問看護を推進する必要がある。
2.精神科訪問看護については、医療機関が提供するものと訪問看護ステーションが提供するものとでは、対象者や実施者等が異なり、煩雑であることから見直しを行う。同時に、精神科訪問看護の特殊性を踏まえた見直しを行う。

第2 具体的な内容

1.訪問看護における看護補助者の評価

訪問看護のケア内容については、必ずしも看護職員が実施する必要性が高い業務だけではないため、看護補助者と同行し、役割分担をした場合について評価する。

(訪問看護療養費)

現行 改定 
【複数名訪問看護加算】
1及び3については、同時に複数の看護師等による指定訪問看護が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対し、訪問看護ステーションの保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下「看護職員」という。)が、当該訪問看護ステーションの他の看護師等と同時に指定訪問看護を行うことについて利用者又はその家族等の同意を得て、指定訪問看護を行った場合には、複数名訪問看護加算として、週1回に限り、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定額に加算する。



イ 所定額を算定する指定訪問看護を行った看護職員が他の保健師、助産師、看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士と同時に指定訪問看護を行った場合 4,300円
ロ 所定額を算定する指定訪問看護を行った看護職員が他の准看護師と同時に指定訪問看護を行った場合 3,800円 
【複数名訪問看護加算】
1及び3については、同時に複数の看護師等による指定訪問看護が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対し、訪問看護ステーションの保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下「看護職員」という。)が、当該訪問看護ステーションの他の看護師等と同時に指定訪問看護を行うことについて利用者又はその家族等の同意を得て、指定訪問看護を行った場合には、複数名訪問看護加算として、イ及びロの場合にあっては週1回、ハの場合にあっては週3回(区分番号01の注1に規定する別に厚生労働大臣が定める疾病等(*)の利用者に対する場合を除く。)に限り、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定額に加算する。
(*)特掲診療料の施設基準別表第七
イ 所定額を算定する指定訪問看護を行う看護職員が他の保健師、助産師、看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士と同時に指定訪問看護を行う場合 4,300円
ロ 所定額を算定する指定訪問看護を行う看護職員が他の准看護師と同時に指定訪問看護を行う場合 3,800円
ハ 所定額を算定する指定訪問看護を行う看護職員が看護補助者と同時に指定訪問看護を行う場合 3,000円(新)



(在宅患者訪問看護・指導料)

現行 改定 
【複数名訪問看護加算】
同時に複数の看護師等による訪問看護・指導が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対して、保険医療機関の複数の看護師等が同時に訪問看護・指導を行うことについて患者又はその家族等の同意を得て、訪問看護・指導を実施した場合には、複数名訪問看護加算として、週1回に限り、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定点数に加算する。


イ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行った看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行った場合 430点
ロ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行った看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行った場合 380点 
【複数名訪問看護加算】
同時に複数の看護師等による訪問看護・指導が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対して、保険医療機関の複数の看護師等が同時に訪問看護・指導を行うことについて患者又はその家族等の同意を得て、訪問看護・指導を実施した場合には、複数名訪問看護加算として、イ及びロの場合にあっては週1回、ハの場合にあっては週3回(区分番号01の注1に規定する別に厚生労働大臣が定める疾病等(*)の利用者に対する場合を除く。)に限り、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定額に加算する。
(*)特掲診療料の施設基準別表第七
イ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行った看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合 430点
ロ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行った看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合 380点
ハ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行った看護師等が看護補助者と同時に訪問看護・指導を行う場合 300点(新) 



2.専門性の高い看護師による訪問の評価

(1) 鎮痛療法又は化学療法を行っている入院中以外の緩和ケアニーズを持つ悪性腫瘍の患者について、医療機関等の専門性の高い看護師と訪問看護ステーションの看護師が同一日に訪問すること等について評価を行う。
重点課題2-1-②」を参照のこと。

(2) 真皮を越える褥瘡の状態にある在宅療養中の患者について、医療機関等の専門性の高い看護師と訪問看護ステーションの看護師が同一日に訪問すること等について評価を行う。

訪問看護療養費(Ⅳ)
(新) 褥瘡専門訪問看護料 12,850円

在宅患者訪問看護・指導料
(新) 褥瘡専門訪問看護・指導料 1,285点

[算定要件]
5年以上、褥瘡患者の看護に従事した経験を有し、褥瘡患者への処置やケア等に係る6月以上の適切な研修を修了した者であること。


3.長時間訪問看護の算定要件の見直し

(1) 長時間訪問看護の対象を小児については人工呼吸器を装着していない超重症児・準超重症児にも拡大し、当該患者の回数制限を緩和する。
(2) 特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている者を追加する。
(3) 特別な管理を必要とする患者(特掲診療料の施設基準等別表第八に掲げる状態等にある者)を追加する。
(4) 医療保険下の長時間訪問看護は2時間以上提供した場合から算定可能となっているが、介護保険との整合をとるため、90分以上から算定できることとする。
重点課題1-1-⑤」を参照のこと。

(特掲診療料の施設基準等別表第八に掲げる状態等にある者)
一 在宅悪性腫瘍患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
二 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
三 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
四 真皮を越える褥瘡の状態にある者
五 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者


4.緊急時訪問看護の評価の見直し

在支診・在支病のみならず、在支診以外の診療所との連携により生じた緊急時の訪問看護について評価を行う。

現行 改定 
患者又はその看護に当たっている者の求めを受けた在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医の指示により、保険医療機関の看護師等が緊急に訪問看護・指導を実施した場合には、緊急訪問看護加算として、1日につき所定点数に265点を加算する。 

患者又はその看護に当たっている者の求めを受けた診療所又は在宅療養支援病院の保険医の指示により、保険医療機関の看護師等が緊急に訪問看護・指導を実施した場合には、緊急訪問看護加算として、1日につき所定点数に265点を加算する。 



5.精神科訪問看護の報酬体系の見直し


(1) 訪問看護指示の見直し
訪問看護指示は、疾病等により通院による療養が困難な者に対して指示を行うものであるが、精神科訪問看護においては、こうした患者以外に対しても訪問看護が必要な場合もあるため、見直しを行う。

(新) 精神科訪問看護指示料 300点
(新) 特別訪問看護指示加算 100点

[算定要件]
① 精神科を標榜する医療機関の医師が診療に基づき、訪問看護の必要性を認め、訪問看護ステーションに対して、訪問看護指示書を交付すること。
② 患者一人につき月1回に限り算定する。

(2) 精神科訪問看護基本療養費と30分未満の短時間訪問看護の新設

訪問看護療養費は、現在精神科に着目した点数は精神障害者社会復帰支援施設に入所している複数の者に対するものしかないため、精神科専門療法の精神科訪問看護・指導料と同様の整理を行う。

(訪問看護療養費)

(新) 精神科訪問看護基本療養費Ⅰ
イ 保健師、看護師又は作業療法士による場合
① 週3日目まで 30分未満 4,250円
② 週3日目まで 30分以上 5,550円
③ 週4日目以降 30分未満 5,100円
④ 週4日目以降 30分以上 6,550円
ロ 准看護師による場合
① 週3日目まで 30分未満 3,870円
② 週3日目まで 30分以上 5,050円
③ 週4日目以降 30分未満 4,720円
④ 週4日目以降 30分以上 6,050円

(新) 精神科訪問看護基本療養費Ⅱ 1,600円

(新) 精神科訪問看護基本療養費Ⅲ
イ 保健師、看護師又は作業療法士による場合
① 週3日目まで 30分未満 3,300円
② 週3日目まで 30分以上 4,300円
③ 週4日目以降 30分未満 4,060円
④ 週4日目以降 30分以上 5,300円
ロ 准看護師による場合
①週3日目まで 30分未満 2,910円
②週3日目まで 30分以上 3,800円
③週4日目以降 30分未満 3,670円
④週4日目以降 30分以上 4,800円

[算定要件]
精神科訪問看護基本療養費Ⅰ
① 精神障害を有する入院中以外の者又はその家族の了解を得て患家を訪問し、個別に患者又は家族等に対して指定訪問看護を行った場合
② 主治医から交付を受けた訪問看護指示書及び訪問看護計画書に基づき、保健師、看護師、作業療法士、准看護師が指定訪問看護を行った場合、当該指定訪問看護を受けた者一人につき、週3日を限度として算定する。
精神科訪問看護基本療養費Ⅱ
① 精神障害者社会復帰施設に入所している複数の者に対して同時に指定訪問看護を行った場合
② 主治医から交付を受けた訪問看護指示書及び訪問看護計画書に基づき、保健師、看護師、作業療法士が指定訪問看護を行った場合、当該指定訪問看護を受けた者一人につき、週3日を限度として算定する。
精神科訪問看護基本療養費Ⅲ
① 精神障害を有する入院中以外の者又はその家族の了解を得て患家を訪問し、個別に患者又は家族等に対して指定訪問看護を行った場合
② 主治医から交付を受けた訪問看護指示書及び訪問看護計画書に基づき、保健師、看護師、作業療法士、准看護師が同一建物居住者に対して指定訪問看護を行った場合、当該指定訪問看護を受けた者一人につき、週3日を限度として算定する。

[施設要件]
① 精神科を標榜する保険医療機関において、精神病棟又は精神科外来に勤務した経験を有する者
② 精神障害者に対する訪問看護の経験を有する者
③ 精神保健福祉センター又は保健所等における精神保健に関する業務の経験を有する者
④ 専門機関等が主催する精神保健に関する研修を修了している者

[経過措置]
平成25年4月1日施行

(精神科専門療法)

精神科訪問看護・指導料Ⅰ
(新) イ 保健師、看護師、作業療法士又は精神保健福祉士による場合
① 週3日目まで 30分未満 440点(1日につき)
② 週3日目まで 30分以上 575点(1日につき)
③ 週4日目以降 30分未満 525点(1日につき)
④ 週4日目以降 30分以上 675点(1日につき)
(新) ロ 准看護師による場合
① 週3日目まで 30分未満 400点(1日につき)
② 週3日目まで 30分以上 525点(1日につき)
③ 週4日目以降 30分未満 485点(1日につき)
④ 週4日目以降 30分以上 625点(1日につき)

(新) 精神科訪問看護・指導料Ⅱ 160点(1日につき)

(新) 精神科訪問看護・指導料Ⅲ
イ 保健師、看護師、作業療法士又は精神保健福祉士による場合
① 週3日目まで 30分未満 340点(1日につき)
② 週3日目まで 30分以上 445点(1日につき)
③ 週4日目以降 30分未満 415点(1日につき)
④ 週4日目以降 30分以上 545点(1日につき)
ロ 准看護師による場合
① 週3日目まで 30分未満 300点(1日につき)
② 週3日目まで 30分以上 395点(1日につき)
③ 週4日目以降 30分未満 375点(1日につき)
④ 週4日目以降 30分以上 495点(1日につき)

[算定要件]
精神科訪問看護・指導料Ⅰ
① 精神障害を有する入院中以外の者又はその家族の了解を得て患家を訪問し、個別に患者又は家族等に対して看護又は療養上必要な指導を行わせた場合に算定する。
② 精神障害を有する入院中以外の者を診察した精神科を標榜する保険医療機関の保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、准看護師を訪問させて、看護又は療養上必要な指導を行わせた場合に、週3回を限度として算定する。
精神科訪問看護・指導料Ⅱ
① 精神障害者社会復帰施設に入所している複数の者に対して同時に看護又は療養上必要な指導を行わせた場合に算定する。
② 精神障害を有する入院中以外の者を診察した精神科を標榜する保険医療機関の保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、准看護師を訪問させて、看護又は療養上必要な指導を行わせた場合に、週3回を限度として算定する。
精神科訪問看護・指導料Ⅲ
① 精神障害を有する入院中以外の者又はその家族の了解を得て患家を訪問し、個別に患者又は家族等に対して看護又は療養上必要な指導を行った場合に算定する。
② 精神障害を有する入院中以外の者を診察した精神科を標榜する保険医療機関の保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、准看護師が同一建物居住者に対して看護又は療養上必要な指導を行った場合、当該患者一人につき、週3日を限度として算定する。

(3) 精神保健福祉士の同行訪問の評価に対する評価の新設
あわせて、30分未満の短時間訪問看護及び精神保健福祉士の同行訪問の評価を新設する。

(訪問看護療養費)

(新) 精神科訪問看護基本療養費Ⅰ及びⅢ 複数名訪問看護加算 3,000円

[算定要件]
精神科訪問看護基本療養費Ⅰ及びⅢを算定している患者について、所定額を算定する指定訪問看護を保健師、看護師等が看護補助者又は精神保健福祉士と同時に指定訪問看護を行った場合、週1回に限り、いずれかを所定額に加算する。


(精神科専門療法)

(新) 精神科訪問看護・指導料Ⅰ及びⅢ 複数名訪問看護加算 300点

[算定要件]
精神科訪問看護・指導料Ⅰの所定点数を算定する看護又は療養上必要な指導を保健師、看護師等が看護補助者と同時に看護又は療養上必要な指導を行った場合、週1回に限り、所定額に加算する。