1 周術期における口腔機能の管理等、チーム医療の推進


平成24年度診療報酬改定の改定項目

周術期における口腔機能の管理等、チーム医療の推進

第1 基本的な考え方
1.歯科医師等によるチーム医療や医師等との連携を推進する観点から、歯科を有する病院や病院と連携した歯科医療機関における、がん患者等の周術期における歯科医師の包括的な口腔機能の管理等を評価し、併せて周術期に行う歯科衛生士の専門的口腔衛生処置についても評価する。
2.医科の医療機関との連携を評価した歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料の対象疾患に骨粗鬆症(ビスフォスホネート系製剤の服用患者)等の口腔内に合併症を引き起こす疾患を追加する。

第2 具体的な内容

1.周術期口腔機能管理料等の新設

がん患者等の手術(全身麻酔を実施する場合に限る。)等を実施する医師等との連携の下、歯科医師が行う、がん患者等の入院前から退院後を含めた一連の口腔機能の管理の評価や放射線治療や化学療法を実施する患者の口腔機能の管理を評価する。
具体的には、患者の周術期における一連の口腔機能の管理計画の策定を評価した「周術期口腔機能管理計画策定料」、その計画に基づく、患者の口腔衛生状態や口腔内の状態等の評価、手術や放射線治療等を行う主病に関連する口腔内の変化に伴う日常的な療養の指導等を評価する、主に入院前後の口腔機能の管理を行う「周術期口腔機能管理料(Ⅰ)」、入院中の口腔機能の管理を行う「周術期口腔機能管理料(Ⅱ)」、放射線治療や化学療法を実施する患者の口腔機能の管理を行う「周術期口腔機能管理料(Ⅲ)」の新設を行う。

(新) 周術期口腔機能管理計画策定料 300点

[算定要件]
周術期における患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、手術を実施する保険医療機関からの文書による依頼(ただし、歯科診療を実施している保険医療機関において手術を実施する場合であって、当該保険医療機関で周術期の口腔機能の管理に係る計画を策定する場合を除く。)を受け、患者の同意を得た上で、周術期の口腔機能の評価及び一連の口腔機能の管理計画を策定し、患者に説明し、文書により提供するとともに周術期の口腔機能の管理を行う保険医療機関に当該患者に係る診療情報を文書により提供した場合(周術期の口腔機能の管理計画の策定と周術期の口腔機能の管理を同一の保険医療機関で実施する場合を除く。)に当該手術に係る一連の治療を通して1回に限り算定できる。

(新) 周術期口腔機能管理料(Ⅰ)
1 手術前 190点
2 手術後 190点

[算定要件]
周術期における患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、周術期口腔機能管理計画に基づき、患者の口腔衛生状態や口腔内の状態等の評価、手術を行う主病に関連する口腔内の変化に伴う療養上必要な指導等を手術を実施する保険医療機関に入院中以外の患者(ただし、保険医療機関(歯科診療を実施しているものを除く。)に入院中の患者は含む。)に対して、歯科医師が口腔機能の管理を行った場合には、当該患者につき、手術前は1回に限り、手術後は手術を行った日の属する月から起算して3月以内において、計3回に限り算定できる。

(新) 周術期口腔機能管理料(Ⅱ)
1 手術前 300点
2 手術後 300点

[算定要件]
周術期における患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、周術期口腔機能管理計画に基づき、患者の口腔衛生状態や口腔内の状態等の評価、手術を行う主病に関連する口腔内の変化に伴う療養上必要な指導等を当該保険医療機関に入院中の手術を実施する患者に対して、歯科医師が口腔機能の管理を行った場合には、当該患者につき、手術前は1回に限り、手術後は手術を行った日の属する月から起算して3月以内において、月2回に限り算定できる。

(新) 周術期口腔機能管理料(Ⅲ) 190点

[算定要件]
放射線治療又は化学療法(以下「放射線治療等」という。)の治療期間中の患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、周術期口腔機能管理計画に基づき、患者の口腔衛生状態や口腔内の状態等の評価、放射線治療等を行う主病に関連する口腔内の変化に伴う療養上必要な指導等を、放射線治療等を実施している患者に対して、歯科医師が口腔機能の管理を行った場合には、当該患者につき、放射線治療等を開始した日の属する月から月1回に限り算定する。


2.術後専門的口腔衛生処置の見直し

術後のみならず、周術期における歯科衛生士の取り組みを評価する観点から、術後専門的口腔衛生処置を廃止し、入院中の患者を対象とした周術期専門的口腔衛生処置を新設する。

現行 改定 
【術後専門的口腔衛生処置】 80点
注 区分番号J016、J018、J031、J032、J035、J036、J038、J039、J040、J041、J042、J043、J068、J069、J070、J070-2、J072、J075、J076又はJ087に掲げる手術を行った入院患者であって、術後感染症、術後肺炎等の発現のおそれがあるものに対して、当該患者が入院する保険医療機関に属する歯科衛生士が、専門的口腔清掃を行った場合に、当該手術を行った日の属する月から起算して2月以内の期間において、月1回に限り算定する。 

廃止 
 
【周術期専門的口腔衛生処置】 80点(新)
注 周術期口腔機能管理料(Ⅰ)または周術期口腔機能管理料(Ⅱ)を算定した、入院中の患者であって、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、専門的口腔清掃を行った場合に、周術期口腔機能管理料を算定した日の属する月において、術前1回、術後1回に限り算定する。(新) 



3.歯科治療総合医療管理料等の対象疾患の拡大

歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料の対象疾患に、主治の医師との連携が重要となる骨粗鬆症(ビスフォスホネート系製剤の服用患者に限る。)及び慢性腎臓病(腎透析を受けている患者に限る。)を追加する。

現行 改定 
【歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料】

[施設基準]
・歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料に規定する疾患
・高血圧性疾患 ほか12疾患 
【歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料】

[施設基準]
・歯科治療総合医療管理料及び在宅患者歯科治療総合医療管理料に規定する疾患
・高血圧性疾患 ほか12疾患
・骨粗鬆症(ビスフォスホネート系製剤服用患者に限る。)
・慢性腎臓病(腎透析を受けている患者に限る。)(改) 



4.基本診療料や指導管理料における医科診療科との連携を評価

医科歯科併設の医療機関の取り組みを評価する観点から、歯科外来診療環境体制加算、歯科診療特別対応連携加算、歯科治療総合医療管理料等の施設基準の要件となっている別の医科診療を行う医療機関との連携体制について、医科歯科併設の医療機関における連携体制も評価するとともに併せて小児入院医療管理についても評価に加える。

現行 改定 
(例)
【歯科外来診療環境体制加算(初診料の加算)】
[施設基準]
・診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。 

(例)
【歯科外来診療環境体制加算(初診料の加算)】
[施設基準]
・診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。なお、医科歯科併設の保険医療機関にあっては医科診療科との連携体制が確保されていればこの限りでない。(改) 

<特定入院料>
・特定集中治療室管理料ほか3項目

<特定入院料>
・特定集中治療室管理料ほか3項目
・小児入院医療管理料(新)