3 後発医薬品の使用促進について


平成24年度診療報酬改定の改定項目

後発医薬品の使用促進について

第1 基本的な考え方
1.これまで、後発医薬品の使用促進のため、処方せん様式の変更、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則等の改正、薬局の調剤基本料における後発医薬品調剤体制加算の見直し、医療機関における後発医薬品を積極的に使用する体制の評価等の取組を行ってきた。
後発医薬品の使用割合は着実に増加してはいるものの、政府目標の達成のためには一層の使用促進が必要であり、後発医薬品の品質面での信頼性確保とその周知に一層努めるとともに、入院、外来を問わず全体として後発医薬品の使用を進めていく必要がある。
このため、「後発医薬品の使用促進のための環境整備の骨子」に基づき、環境整備を行う。
2.なお、「診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」の範囲については、平成22年4月以降、先発医薬品の薬価より高い品目を除外してきたところであるが、平成24年4月以降は、これに加え、先発医薬品の薬価と同額の品目についても、除外することとする。

第2 具体的な内容

1.薬局における後発医薬品調剤体制加算等の見直し


(1) 調剤基本料における後発医薬品調剤体制加算の見直し
薬局における後発医薬品の調剤を促すため、調剤基本料における後発医薬品調剤体制加算の要件について、数量ベースでの後発医薬品の使用割合が22%以上、30%以上及び35%以上の場合に改めることとし、特に30%以上及び35%以上の場合を重点的に評価する。

現行 改定 
【後発医薬品調剤体制加算】(処方せんの受付1回につき)
直近3か月間の医薬品の調剤数量
(調剤した医薬品について薬価基準上の規格単位ごとに数えた数量のことをいう。)のうち、後発医薬品の調剤数量の割合が、それぞれ、以下のとおりであること
1 20%以上 6点
2 25%以上 13点
3 30%以上 17点 
【後発医薬品調剤体制加算】(処方せんの受付1回につき)
直近3か月間の医薬品の調剤数量
(調剤した医薬品について薬価基準上の規格単位ごとに数えた数量のことをいう。)のうち、後発医薬品の調剤数量の割合が、それぞれ、以下のとおりであること。
1 22%以上 5点(改)
2 30%以上 15点(改)
3 35%以上 19点(改)


※1 後発医薬品の調剤数量の割合を計算する際に、経腸成分栄養剤及び特殊ミルク製剤に加えて、漢方製剤及び生薬については、後発医薬品の調剤数量の割合を算出する際に、分母から除外することとする。
※2 平成24年度薬価改定の結果、一部の後発医薬品の薬価については、先発医薬品の薬価よりも「高くなる」、若しくは「同じとなる」見込みであることから、これら薬価が「高くなる」、若しくは「同じとなる」品目については、後発医薬品の使用に係る診療報酬上の評価の対象としている「診療報酬における後発医薬品」のリストから除外することとする。


(2) 後発医薬品調剤加算及び後発医薬品情報提供料の廃止
調剤料における後発医薬品調剤加算及び薬学管理料における後発医薬品情報提供料を廃止する。

現行 改定 
【後発医薬品調剤加算】(1調剤につき)
[算定要件]
後発医薬品を調剤した場合は、各区分の所定点数(内服薬の場合は、1剤に係る所定点数)に1調剤につき2点を加算する。 

(廃止) 
【後発医薬品情報提供料】(処方せん受付1回につき) 10点
[算定要件]
注 後発医薬品に関する主たる情報(先発医薬品との薬剤料の差に係る情報を含む。)を文書又はこれに準ずるものにより患者に提供し、患者の同意を得て、後発医薬品を調剤した場合に算定する。ただし、処方せんの指示に基づき後発医薬品を調剤した場合は算定できない。 

(廃止) 


2.薬局における薬剤情報提供文書を活用した後発医薬品に係る情報提供の評価

薬剤服用歴管理指導料における薬剤情報提供文書の中で、全ての先発薬に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無、価格及び在庫情報)を付加的に提供することを、薬剤服用歴管理指導料の算定要件として評価を行う。

現行 改定 
【薬剤服用歴管理指導料】
(処方せんの受付1回につき) 30点

[算定要件]
患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。
① 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるものにより患者に提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を行うこと。

② 処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関し必要な指導を行うこと。


【薬剤服用歴管理指導料】
(処方せんの受付1回につき) 41点(改)

[算定要件]
患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。
① 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの(以下「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を行うこと。
② 処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関し必要な指導を行うこと。
③ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
④ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、また、直接患者又はその家族等からこれまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無も含めて確認を行うこと。
⑤ 薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。)を患者に提供すること。

【薬剤情報提供料】(処方せんの受付1回につき) 15点 

(廃止)
 


3.医療機関における後発医薬品を積極的に使用する体制評価の見直し

医療機関における後発医薬品の使用を進めるため、後発医薬品使用体制加算の現行の要件(後発医薬品の採用品目割合20%以上)に「30%以上」の評価を加える。

現行 改定 
【後発医薬品使用体制加算】(入院初日) 30点



[施設基準]

当該保険医療機関において使用することを決定した医薬品のうち後発医薬品の品目数が2割以上であること。 
【後発医薬品使用体制加算】(入院初日)
1 後発医薬品使用体制加算1 35点(新)
2 後発医薬品使用体制加算2 28点(改)

[施設基準]
1 後発医薬品使用体制加算1
当該保険医療機関において使用することを決定した医薬品のうち後発医薬品の品目数が3割以上であること。
2 後発医薬品使用体制加算2
当該保険医療機関において使用することを決定した医薬品のうち後発医薬品の品目数が2割以上であること。



4.一般名処方の推進

後発医薬品の使用を一層促進するとともに、保険薬局における後発医薬品の在庫管理の負担を軽減するため、医師が処方せんを交付する際、後発医薬品のある医薬品について一般名処方が行われた場合の加算を新設する。

現行 改定 
【処方せん料】
1 7種類以上の内服薬の投薬(臨時の投薬であって、投薬期間が2週間以内のものを除く。)を行った場合 40点
2 1以外の場合 68点 
【処方せん料】
1 7種類以上の内服薬の投薬(臨時の投薬であって、投薬期間が2週間以内のものを除く。)を行った場合 40点
2 1以外の場合 68点

(注を追加)
一般名による記載を含む処方せんを交付した場合は、処方せんの交付1回につき2点を加算する。


なお、一般名処方を行った場合の処方せん料の算定においては、「薬剤料における所定単位当たりの薬価」の計算は、当該規格のうち最も薬価が低いものを用いて計算することとする。


5.処方せん様式の変更

現行の処方せん様式では、「後発医薬品への変更がすべて不可の場合の署名」欄があり、処方医の署名により処方薬すべてについて変更不可となる形式となっているが、個々の医薬品について変更の可否を明示する様式に変更する(別紙)。


6.後発医薬品の品質確保

「後発医薬品の品質確保」については、これまでも医療関係者や患者の信頼を確保するために、アクションプログラムに基づき、国、後発医薬品メーカーそれぞれが取組を実施しているところであるが、今後は、後発医薬品メーカーによる品質の確保及び向上への取組、情報の発信をより一層促すとともに、これに加え、以下の取組についても実施する。
(1) 厚生労働省やPMDA等が中心となり、医療関係者や国民向けの後発医薬品についての科学的見解を作成する。
(2) ジェネリック医薬品品質情報検討会の検討結果について、より積極的に情報提供を図る。