2 特定健康診査の実施方法及び判定基準について


[通知]特定健康診査及び特定保健指導の実施について

2 特定健康診査の実施方法及び判定基準について

(1) 既往歴の調査
高血圧症、脂質異常症及び糖尿病の治療に係る薬剤の服用の有無及び喫煙習慣について、確実に聴取すること。

(2) 腹囲の検査
ア 立位、軽呼気時において、臍の高さで測定すること。
イ 脂肪の蓄積が著明で臍が下方に変位している場合は、肋骨下縁と前上腸骨棘の中点の高さで測定すること。
ウ より詳細については、平成19年「国民健康・栄養調査必携(厚生労働省)」や独立行政法人国立健康・栄養研究所のホームページ(※1)において示されているので、これらを参考とすること。
※1 http://www.nih.go.jp/eiken/chosa/kenkoeiyo.html

(3) 血圧の測定
ア 測定回数は、原則2回とし、その2回の測定値の平均値を用いること。ただし、実施状況に応じて、1回の測定についても可とする。
イ その他、測定方法については、関係団体により手引書(「循環器病予防ハンドブック」(社団法人日本循環器管理研究協議会編)等)が示されているので、これを参考とすること。

(4) 血中脂質検査及び肝機能検査
ア 原則として、分離剤入りプレイン採血管を用いること。
イ 採血後、採血管は冷蔵又は室温で保存し、12時間以内に遠心分離すること。
ウ 血清は、測定まで冷蔵で保存し、採血から72時間以内に測定すること。
エ 血中脂質検査の測定方法については、トレーサビリティ(検査測定値について、測定の基準となる標準物質に合わせられることをいう。以下同じ。)のとれた可視吸光光度法、紫外吸光光度法等によること。
オ 肝機能検査の測定方法については、GOT及びGPT検査については、トレーサビリティのとれた紫外吸光光度法等によるとともに、γ-GTP検査については、トレーサビリティのとれた可視吸光光度法等によること。

(5) 血糖検査
次のア又はイのいずれかの方法により行うこと。なお、空腹時に採血が行えなかった場合には、ヘモグロビンA1c検査を実施すること。
ア 血中グルコースの量の検査
① 空腹時血糖であることを明らかにすること。なお、10時間以上食事をしていない場合を空腹時血糖とすること。
② 原則として、フッ化ナトリウム入り採血管(血糖検査用採血管)を用いること。
③ 採血後、採血管内のフッ化ナトリウムなどを血液に速やかに溶かすこと。
④ 混和後、採血管は冷蔵で保管し、採血から6時間以内に測定又は遠心分離することが望ましいが、困難な場合には、採血から12時間以内に測定又は遠心分離すること。
⑤ 遠心分離で得られた血漿は、測定まで冷蔵で保存し、採血から72時間以内に測定すること。
⑥ 測定方法については、トレーサビリティのとれた電位差法、可視吸光光度法、紫外吸光光度法等によること。
イ ヘモグロビンA1c検査
① フッ化ナトリウム入り採血管(血糖検査用採血管)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)入り採血管を用いること。
② 採血後、採血管内のフッ化ナトリウムやエチレンジアミン四酢酸(EDTA)等を血液に速やかに溶かすこと。
③ 混和後、採血管は、冷蔵で保管すること。
④ 採血後、48時間以内に測定すること。
⑤ 測定方法については、トレーサビリティのとれた免疫学的方法、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法、酵素法等によること。

(6) 尿中の糖及び蛋白の検査
ア 原則として、中間尿を採尿すること。
イ 採取後、4時間以内に試験紙法で測定することが望ましいが、困難な場合には、尿検体を専用の容器に移して密栓し、室温で保存する場合は24時間以内、冷蔵で保存する場合は48時間以内に測定すること。
ウ その他、測定方法及び判定方法については、関係団体により手引書(「循環器病予防ハンドブック」(社団法人日本循環器管理研究協議会編)等)が示されているので、これを参考とすること。

(7) 貧血検査
ア エチレンジアミン四酢酸(EDTA)入り採血管を用いること。
イ 採血後、採血管内のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を速やかに溶かすこと。
ウ 混和後、室温に保管し、12時間以内に測定すること。

(8) 心電図検査
ア 安静時の標準12誘導心電図を記録すること。
イ その他、検査方法及び判定基準については、関係団体により手引書(「循環器病予防ハンドブック」(社団法人日本循環器管理研究協議会編)等)が示されているので、これを参考とすること。

(9) 眼底検査
ア 手持式、額帯式、固定式等の電気検眼鏡又は眼底カメラ撮影により実施すること。
イ その他、検査方法及び判定基準については、関係団体により手引書(「循環器病予防ハンドブック」(社団法人日本循環器管理研究協議会編)等)が示されているので、これを参考とすること。

(10) その他
ア 現在の生活習慣、過去の健康診査の受診状況、家族歴等について、必要に応じて質問票等により聴取すること。
イ 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)その他の法令に基づき行われる健康診断において、特定健康診査に相当する項目を実施したことを保険者が確認した場合は、第一の2の(1)から(9)までに掲げる実施方法と異なるものであっても、特定健康診査の全部又は一部を行ったものとすること。