[通知]第56の2 医科点数表第2章第9部処置の通則の5並びに歯科点数表第2章第8部処置の通則の6に掲げる処置の休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1の施設基準

第56の2 医科点数表第2章第9部処置の通則の5並びに歯科点数表第2章第8部処置の通則の6に掲げる処置の休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1の施設基準1 処置の休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1を算定する診療科を届け出ていること。2 次のいずれかを満たしていること。(1) 「救急医療対策事業実施要綱」(昭和52年7月6日医発第692号)に規定する第三次救急医療機関、小児救急医療拠点病院又は「疾病・事業及び在宅医療に係る医療提供体制について」(平成29年3月31日医政地発0331第3号)の別紙「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制の構築に係る指針」に規定する「周産期医療の体制構築に係る指針」による総合周産期母子医療センターを設置している保険医療機関であること。(2) 「災害時における医療体制の充実強化について」(平成24年3月31日医政地発0331第3号)に規定する災害拠点病院、「へき地保健医療対策事業について」(平成13年5月16日医政発第529号)に規定するへき地医療拠点病院又は地域医療支援病院の指定を受けていること。(3) 基本診療料の施設基準等別表第六の二に規定する地域に所在する保険医療機関であること。(4) 年間の緊急入院患者数が200名以上の実績を有する病院であること。(5) 全身麻酔による手術の件数が年間800件以上の実績を有する病院であること。3 緊急入院患者数とは、救急搬送(特別の関係にある保険医療機関に入院する患者を除く。)により緊急入院した患者数及び当該保険医療機関を受診した次に掲げる状態の患者であって、医師が診察等の結果、緊急に入院が必要と認めた重症患者のうち、緊急入院した患者数の合計をいう。なお、「周産期医療対策整備事業の実施について」(平成21年3月30日医政発第0330011号厚生労働省医政局長通知)に規定される周産期医療を担う医療機関において救急搬送となった保険診療の対象となる妊産婦については、母体数と胎児数を別に数える。(1) 吐血、喀血又は重篤な脱水で全身状態不良の状態(2) 意識障害又は昏睡(3) 呼吸不全又は心不全で重篤な状態(4) 急性薬物中毒(5) ショック(6) 重篤な代謝異常(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)(7) 広範囲熱傷、顔面熱傷又は気道熱傷(8) 外傷、破傷風等で重篤な状態(9) 緊急手術、緊急カテーテル治療・検査又はt-PA療法を必要とする状態(10) 消化器疾患で緊急処置を必要とする重篤な状態(11) 蘇生術を必要とする重篤な状態(12) (1)から(11)までに準ずるような状態又はその他の重症な状態であって、医師が診察等の結果、緊急に入院が必要であると認めた重症患者4 医師の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制として、次の体制を整備していること。なお、総合入院体制加算や急性期看護補助体制加算等を届け出ている保険医療機関において、医療従事者の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制又は看護職員の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制を整備する場合は、当該加算等に係る体制と合わせて整備して差し支えない。(1) 当該保険医療機関内に、医師の負担の軽減及び処遇の改善に関し、当該保険医療機関に勤務する医師の勤務状況を把握し、その改善の必要性等について提言するための責任者を配置すること。(2) 特別の関係にある保険医療機関での勤務時間も含めて、医師の勤務時間及び当直を含めた夜間の勤務状況を把握していること。その上で、業務の量や内容を勘案し、特定の個人に業務負担が集中しないよう配慮した勤務体系を策定し、職員に周知徹底していること。(3) 当該保険医療機関内に、多職種からなる役割分担推進のための委員会又は会議(以下この項において「委員会等」という。)を設置し、「医師の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画」を作成すること。当該委員会等は、当該計画の達成状況の評価を行う際、その他適宜必要に応じて開催していること。また、当該委員会等において、当該保険医療機関の管理者が年1回以上出席すること。なお、当該委員会等は、当該保険医療機関における労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第19条に規定する安全衛生委員会等、既存の委員会を活用することで差し支えない。(4) (3)の計画は、現状の勤務状況等を把握し、問題点を抽出した上で、具体的な取組み内容と目標達成年次等を含めた医師の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画とすること。また、当該計画を職員に対して周知徹底していること。(5) 当該計画には以下の項目を含むこと。ア 医師と医療関係職種、医療関係職種と事務職員等における役割分担の具体的内容(例えば、初診時の予診の実施、静脈採血等の実施、入院の説明の実施、検査手順の説明の実施、服薬指導など)について計画に記載し、院内の職員に向けて周知徹底するとともに、(3)に規定する委員会等で取組状況を定期的に評価し、見直しを行うことイ 予定手術前日の当直や夜勤に対する配慮等(6) 当該計画には、医師(当該加算を算定している診療科以外の医師も含む)の勤務体制等に係る取組について、次に掲げる項目のうち少なくとも2項目以上を含んでいること。① 勤務計画上、連続当直を行わない勤務体制の実施② 前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間の一定時間の休息時間の確保(勤務間インターバル)③ 当直翌日の業務内容に対する配慮④ 交替勤務制・複数主治医制の実施⑤ 育児・介護休業法第23条第1項若しくは第3項又は第24条の規定による措置を活用した短時間正規雇用医師の活用(7) 医師の負担の軽減及び処遇の改善に関する取組事項を当該保険医療機関内に掲示する等の方法で公開すること。5 静脈採血、静脈注射及び留置針によるルート確保について、次のいずれも実施していること。(1) 静脈採血、静脈注射及び留置針によるルート確保について、原則として医師以外の医療従事者が実施することとし、以下のアからウまでのいずれかの場合のみ医師が対応することとしていること。ア 教育的観点から、臨床研修の責任者が必要とあらかじめ認める場合であって、臨床研修1年目の医師が実施する場合(ただし、当該臨床研修医が所属する診療科において行われるものであって、研修プログラムに支障のない範囲に留まる場合に限る。)イ 医師以外の医療従事者が、実際に患者に静脈採血、静脈注射及び留置針によるルート確保を試みたが、実施が困難であると判断した場合(患者を実際に観察し、穿刺を行う前に判断する場合を含む。)ウ 新生児に対して実施する場合(2) 静脈採血、静脈注射又は留置針によるルート確保が実施可能な医師以外の者が各部門又は病棟ごとに常時1名以上配置されており、当該医師以外の者の氏名について、院内掲示等により、職員に周知徹底されていること。6 当該加算を算定している全ての診療科において、予定手術前日における医師の当直や夜勤に対する配慮として、次のいずれも実施していること。(1) 年間の当直表(当該保険医療機関全体の当直の実績が分かるもの)及び当該加算を算定している全ての診療科における予定手術に係る術者、第一助手の実績一覧及び緊急呼出し当番表(勤務実績が分かるもの)を少なくとも5年間保管していること。(2) 以下のア及びイの事項について記録していること。ア 当該加算を算定している全ての診療科において予定手術に係る術者及び第一助手について、その手術の前日の夜勤時間帯(午後10時から翌日の午前5時までをいう。以下、同様とする。)に当直、夜勤及び緊急呼出し当番(以下「当直等」という。)を行った者がある場合は、該当する手術と当直等を行った日イ 当該加算を算定している全ての診療科において2日以上連続で夜勤時間帯に当直を行った者がある場合は、該当する当直を行った日。(3) (2)のアの当直等を行った日が届出を行っている診療科の各医師について年間4日以内であり、かつ、(2)のイの2日以上連続で夜勤時間帯に当直を行った回数が、それぞれについて届出を行っている診療科の各医師について年間4回以内であること。ただし、緊急呼出し当番を行う者について、当番日の夜勤時間帯に当該保険医療機関内で診療を行わなかった場合は、翌日の予定手術に係る術者及び第一助手となっていても、(2)のアの当直等を行った日には数えない。7 当該加算を算定する全ての診療科において、次のいずれかを実施していること。(1) 交代勤務制を導入しており、以下のアからキまでのいずれも実施していること。ア 当該診療科に常勤の医師が3名以上配置されていること。イ 夜勤時間帯において、1名以上の医師が勤務していること。ウ 夜勤を行った医師については、翌日の日勤帯は、休日としていること。エ 日勤から連続して夜勤を行う場合は、当該夜勤時間帯に2名以上の医師が勤務していることとし、夜勤時間帯に、日勤から連続して勤務している者1名につき、4時間以上の休憩を確保すること。オ 原則として、当該診療科において夜勤時間帯に行われる診療については、夜勤を行う医師のみによって実施されていること。また、緊急呼出し当番を担う医師を置かなくても差し支えない。ただし、同時に2列以上の手術を行う場合は、夜勤を行う医師以外の医師が行ってもよい。また、同時に2列以上の手術を行う場合、手術を行う医師(夜勤を行っている医師を除く。)は、6(2)のアにおける当直等を行っている者には数えない。カ 交代勤務の勤務実績を少なくとも5年間保管していること。また、6(1)に加え、交代勤務制を導入している全ての診療科について、予定手術以外の手術の一覧(術者及び全ての助手の医師の氏名並びに開始時間及び終了時間が分かるもの)を作成し、少なくとも5年間保管していること。キ 交代勤務制の概要を、診療科ごとにとりまとめ、地方厚生(支)局長に報告していること。(2) チーム制を導入しており以下のアからカまでのいずれも実施していること。ア 休日、時間外又は深夜(以下「休日等」という。)において、当該診療科に配置されている医師の数が5名又はその端数を増すごとに1名の緊急呼出し当番を担う医師を置いていること。イ 休日等において、当該診療科における診療が必要な場合は、原則として緊急呼出し当番又は当直医(当該診療科以外の医師を含む。)が行うこと(ただし、当該診療科において、緊急手術を行う場合は、緊急呼出し当番以外の者が手術に参加しても良い。)。ウ 夜勤時間帯に緊急呼出し当番を行った者について、翌日を休日としていること。ただし、夜勤時間帯に当該保険医療機関内で診療を行わなかった場合は、翌日を休日としなくても差し支えない。エ 夜勤時間帯において、緊急手術を行った医師(術者及び全ての助手をいう。)について、翌日の予定手術を行う場合は、6(2)のアにおける当直等を行っている者として数える。オ 6(1)に加え、チーム制を導入している全ての診療科について、予定手術以外の手術の一覧(術者及び全ての助手の医師の氏名並びに開始時間及び終了時間が分かるもの)及び緊急呼出しを実施した実績一覧(実際に保険医療機関内で診療を行ったもの全てを含むこと。また、保険医療機関内で診療を行った医師の氏名及び保険医療機関内の診療を開始した時間と終了した時間が分かるものであること)を作成し、少なくとも5年間保管していること。カ 緊急呼出し当番の方法等に関する概要を診療科ごとにとりまとめ、地方厚生(支)局長に報告していること。(3) 医師が時間外、休日又は深夜の手術等を行った場合の手当等を支給しており、以下のア又はイのいずれかを実施するとともに実施内容について就業規則に記載を行い、その写しを地方厚生(支)局長に届け出ていること。また、休日等において、当該診療科に1名以上の緊急呼出し当番を担う医師を置いていること。ただし、休日等において、当該診療科における緊急呼出し当番以外の医師の診療も必要な場合は、緊急呼出し当番以外の医師も診療を行ってもよい。この場合、緊急呼出し当番以外の医師が夜勤時間帯において手術を行っていても、6(2)のアにおける当直等を行っている者としては数えないが、特定の医師に夜勤時間帯の手術が集中しないような配慮を行い、4の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制に反映すること。ア 当該診療科において、医師が、休日等の手術又は処置(所定点数が1,000点以上の処置に限る。)を行った場合、その都度、休日手当、時間外手当、深夜手当、当直手当等とは別の手当を支給しており、その内容を当該保険医療機関内の全ての医師に周知していること。イ 当該診療科において、医師が、休日等の手術又は処置(所定点数が1,000点以上の処置に限る。)を年間に行った数に応じた手当を支給しており、その内容を当該保険医療機関内の全ての医師に周知していること。8 「夜勤」とは、各保険医療機関が定める午後10時から翌日の午前5時までの時間を含めた連続する16時間の間において、現に勤務することをいう。9 届出に関する事項(1) 施設基準の届出は別添2の様式48の2、48の2の2、48の3及び48の4を用いること。また、毎年7月において、前年度における病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画の取組状況を評価するため、基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和2年3月5日保医発0305第2号)の別添7の様式13の4により届け出ること。(2) 静脈採血、静脈注射又は留置針によるルート確保が実施可能な医師以外の者の氏名を、別添2の様式4を用いて提出すること。(3) 当該加算の変更の届出に当たり、医師の負担の軽減及び処遇の改善の取組状況について、直近7月に届け出た内容と変更がない場合は、様式13の4の届出を略すことができること。(4) 令和4年3月31日時点で時間外加算1の届出を行っている保険医療機関については、令和5年3月31日までの間に限り、6の(2)のイ及び(3)の基準を満たしているものとする。

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