[留意]<通則>

第13部 病理診断
<通則>
1 病理診断の費用には、病理標本作製を行う医師、看護師、臨床検査技師、衛生検査技師及び病理診断・判断を行う医師の人件費、試薬、デッキグラス、試験管等の材料費、機器の減価償却費、管理費等の費用が含まれる。
2 病理標本作製に当たって使用される試薬は、原則として医薬品として承認されたものであることを要する。
3 病理標本を撮影した画像を電子媒体に保存した場合、保存に要した電子媒体の費用は所定点数に含まれる。
4 第1節に掲げられていない病理標本作製であって簡単な病理標本作製の費用は、基本診療料に含まれ、別に算定できない。
5 第1節に掲げる病理標本作製料の項に掲げられていない病理標本作製のうち簡単な病理標本作製の病理標本作製料は算定できないが、特殊な病理標本作製については、その都度当局に内議し、最も近似する病理標本作製として通知されたものの算定方法及び注(特に定めるものを除く。)を準用して、準用された病理標本作製料に係る病理診断・判断料と併せて算定する。
6 保険医療機関間の連携により病理診断を行った場合は、標本若しくは検体(以下「標本等」という。)の送付側又はデジタル病理画像の送信側の保険医療機関において区分番号「N006」病理診断料を算定できる。なお、その際には、送付側又は送信側の保険医療機関において、別紙様式44又はこれに準じた様式に診療情報等の必要事項を記載し、受取側又は受信側の保険医療機関に交付するものであること。さらに、病理標本の作製を衛生検査所に委託する場合には、衛生検査所にも当該事項を同様に交付すること。
また、区分番号「N006」の「注4」に規定する病理診断管理加算1又は2については、標本若しくは検体の受取側又はデジタル病理画像の受信側の保険医療機関において、病理診断を専ら担当する常勤の医師が病理診断を行い、標本等の送付側又は送信側の保険医療機関にその結果を文書により報告した場合に当該基準に係る区分に従い、送付側又は送信側の保険医療機関において所定点数に加算する。標本等の受取側又は受信側の保険医療機関における診断等に係る費用は、標本等の送付側又は送信側、標本等の受取側又は受信側の保険医療機関間における相互の合議に委ねるものとする。
7 保険医療機関間のデジタル病理画像の送受信及び受信側の保険医療機関における当該デジタル病理画像の観察による術中迅速病理組織標本作製を行った場合は、送信側の保険医療機関において区分番号「N003」術中迅速病理組織標本作製及び区分番号「N006」病理診断料の「1」を算定できる。また、区分番号「N006」の「注4」に規定する病理診断管理加算1又は2については、受信側の保険医療機関が、当該加算の施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関であり、病理診断を専ら担当する常勤の医師が病理診断を行い、送信側の保険医療機関にその結果を報告した場合に、当該基準に係る区分に従い、所定点数に加算する。受信側の保険医療機関における診断等に係る費用は、受信側、送信側の保険医療機関間における相互の合議に委ねるものとする。
8 保険医療機関間のデジタル病理画像の送受信及び受信側の保険医療機関における当該デジタル病理画像の観察による迅速細胞診を行った場合は、送信側の保険医療機関において区分番号「N003-2」迅速細胞診及び区分番号「N006」病理診断料の「2」を算定できる。また、区分番号「N006」の「注4」に規定する病理診断管理加算1又は2については、受信側の保険医療機関が、当該加算の施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関であり、病理診断を専ら担当する常勤の医師が病理診断を行い、送信側の保険医療機関にその結果を報告した場合に当該基準に係る区分に従い、所定点数に加算する。受信側の保険医療機関における診断等に係る費用は、受信側、送信側の保険医療機関間における相互の合議に委ねるものとする。
9 デジタル病理画像に基づく病理診断については、デジタル病理画像の作成、観察及び送受信を行うにつき十分な装置・機器を用いた上で観察及び診断を行った場合に算定できる。なお、デジタル病理画像に基づく病理診断を行うに当たっては、関係学会による指針を参考とすること。