[留意]A314 認知症治療病棟入院料

A314 認知症治療病棟入院料
(1) 認知症治療病棟入院料は、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者を対象とした急性期に重点をおいた集中的な認知症治療病棟入院医療を行うため、その体制等が整備されているものとして、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の精神病棟に入院している患者について算定する。なお、精神症状及び行動異常が特に著しい重度の認知症患者とは、ADLにかかわらず認知症に伴って幻覚、妄想、夜間せん妄、徘徊、弄便、異食等の症状が著しく、その看護が著しく困難な患者をいう。
(2) 認知症治療病棟入院医療を行う病棟は重度認知症患者を入院させる施設として特に認められたものであり、他の病棟への移動は医療上特に必要がある場合に限るものとし、単に検査のために短期間他の病棟に転棟すること等は認められない。
なお、必要があって他の病棟へ移動した場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書に詳細に記載すること。
(3) 認知症治療病棟入院料を算定する日に使用するものとされた投薬に係る薬剤料は、認知症治療病棟入院料に含まれ、別に算定できない。
(4) 生活機能回復のための訓練及び指導の内容の要点及び実施に要した時間については、診療録等に記載すること。
(5) 「注2」の退院調整加算の届出を行っている保険医療機関においては、別紙様式6を参考として看護師、作業療法士、精神保健福祉士、社会福祉士、公認心理師等の関係職種が連携して退院支援計画を作成し、退院支援部署による退院調整を行う。
(6) 「注3」の認知症夜間対応加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとしての届け出た保険医療機関において、当該病棟に夜勤を行う看護要員が3人以上の場合に算定できる。
(7) 「注3」の認知症夜間対応加算を算定する病棟は、行動制限を最小化する取組を実施した上で算定する。取組内容については、区分番号「A311」精神科救急急性期医療入院料の(14)及び(15)の例による。なお、当該加算に係る入院期間の起算日は、第2部入院料等の通則5に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される入院の初日のことをいう。
(8) 平成31年4月1日から当分の間、以下のいずれかの要件に該当する者は、公認心理師とみなす。
ア 平成31年3月31日時点で、臨床心理技術者として保険医療機関に従事していた者
イ 公認心理師に係る国家試験の受験資格を有する者